ウィーンで活躍する日本人 Hofstötter Akiさん


このインタビューコーナーでは、 ウィーンにて様々な職業を通じて活躍されている日本の方へのインタビューをお送りしていきます。

第三弾となる今回は、ウィーンでヨガ講師として活躍されているHofstötter Akiさんにお話を伺いました。


~オーストリアとの出会い~

〇まず、ご出身と日本での青春時代について少し教えて下さい。

「出身は新潟県です。2歳半くらいからバレエを習い始め、ずっと続けてきましたが、14歳の頃バレエの道へ進んでいくことへの難しさに直面しました。しかし、体を動かすことと語学が大好きだったので、高校ではダンス部に入り、英語も熱心に勉強しました。そこで出会ったのがバレエとは対照的なチア、ヒップホップ、ジャズダンスだったのです。高校ではダンスに力を注ぎ、NHK杯にも参加しました。」

〇その後、どのようにして海外に出ることになったのですか?

「昔からいつか海外に出たいという強い気持ちがあったので、高校卒業後は上智短大に入学し英語を一生懸命勉強しました。その後は英語を生かした職場である全日空に就職しましたが、海外に出たい、ダンスをやりたい、という夢を諦めきれず3年後に23歳で単身ニューヨークに渡りました。」

〇すごいエネルギーですね!では、実際にニューヨークに行って、どのようにダンスを始めたのですか?

「ニューヨークではダンス学校に入学しました。試験というものは特になかったのですが、自分の得意分野を持って行く形でしたね。それからはアーティストビザを取得し、オフブロードウェイミュージカルの舞台で踊ったり、毎日仕事をしながら何時間もダンスに打ち込みました。また、日本の文化や踊りをアメリカ人に紹介する為「よさこいダンス」をいろいろな地域でパフォーマンスもしていました。」

〇ニューヨークでは、勉強してきた英語が役に立ちましたか?またどんな街でしたか?

「それまで習った英語は、実際の生活とはとてもかけ離れていました。それまで身に着けてきた英語に対する自信と実生活とのギャップの中で、常に葛藤がありましたね。人々はとてもフレンドリーでした。出会う人々同士が”Hey, what’s up?”というような感じで。ニューヨークという街は正に「アメリカンドリーム」を目指す人々で溢れていた気がします。とにかく自分の目標を高く持った人々が周りには沢山いました。本当に私にとっては毎日が刺激的でとても楽しい街でした。」

〇では、そこからどのようにしてオーストリアに渡ることになったのですか?

「ニューヨークには7年いたのですが、最後の1年半くらいのところで主人と出会いました。ニューヨークでの生活に一区切りがつき、またビザの問題等もあったため、主人の出身であるオーストリアに渡ることになりました。」

〇オーストリアを初めて訪れた時のカルチャーショックや感激したことはありますか?

「実際に生活を始めた1年目は、ニューヨークという大きな都市からウィーンに来たということもあり、不安や苦しいことがたくさんありました。やはり観光と生活は違いますからね。
ニューヨークとウィーンを比較すると、ウィーンは街がとてもきれいです。環境的にもとても進んでいる。それはニューヨークとの大きな違いの1つですね。人の仕事に対するスタンスも、窮屈過ぎない感じが好きです。それから交通機関が整っていて、女性や子供にも優しいところに驚きました。ニューヨークはエレベーター等の施設が整っていなかったりしましたから。後は、ウィーンから数十分も行けば田舎や自然、緑を味わえるところもいいですよね。ただ、唯一嫌だなと感じるところは喫煙です。子供のことを考えても、その部分に関しては変わってほしいと思います。」

~語学の習得~

〇ドイツ語はどのように習得されましたか?

「ビザの習得のためということもありましたが、語学学校に通って必死に勉強しました。コツコツ勉強するという日本的なスタイルはここでも役に立ちますよね。私の場合は英語のベースがあったので、少しやりやすかったかもしれませんが、それでも最初は本当に大変でした。」

〇ドイツ語の勉強のコツやアドバイスをお願いします。

「何より大事なのは、人と話すことだと思います。相手に伝わるドイツ語を話すためには、現地人と接することが一番です。オーストリアではオーストリア語を話しますからね(笑)」

~仕事について~

〇今のお仕事との出会いは何ですか?

「ニューヨークからウィーンに渡る時に、ウィーンで何かできることはないかな、と考えヨガに辿り着きました。最初のヨガのイメージは”瞑想”だったのですが、実際にニューヨークでその当時始めたヨガは、好きな音楽の中で呼吸と体を使えるもので私にすごく合っていました。なんていうか、ヨガの中でダンスをしているという感じですかね。」

〇海外でお仕事をするためにはどんなことが大切ですか?

「自分の強みが何か1つあれば、どんな国でもやっていけると思います。信念があれば勇気にもつながるし、応用も効きます。」

Akiさんの仕事への信念は何ですか?

「来ていただいている方には、ヨガを受けることで心も身体もスッキリと気持ちよくなって欲しいと思っています。ヨガは周りと比べる事もなく、自分の心と身体に目を向ける時間を与えてくれます。身体と心は繋がっていて、その両方のバランスが上手にとれるようにする為のお手伝いができたら嬉しいです。忙しい生活の中でこそ、ぜひ週に1回でもいいので負担にならない程度でヨガを続けてほしいなと思いますね。」

〇最後にこれからの目標を教えて下さい。

「ヨガは、子供から大人、老若男女問わず誰でもできます。二年前ウィーンで、キッズヨガ講師認定を取得しました。オーストリアの幼稚園で子供にヨガを教えたりもしています。ヨガは難しい動きをする事がなく、動物の真似をしながら身体を動かす為、子供達には大人気です!

日本、アメリカで培ってきた経験を活かし、日本語、英語、ドイツ語を上手に使い分け、とにかく多くの方々にヨガの素晴らしさを知ってもらう事が目標です!」

Akiさん、素敵な時間を本当にありがとうございました!

ウェブサイト: https://aki-hofstoetter.jimdosite.com/

次回もどうぞお楽しみに!